【この本について】
森はな・作
梶山俊夫・画
出版・アリス館
「じろはったん」
【あらすじ】
物語は戦争末期の但馬の里山で知的障害のじろはったんと村人の日常が書かれてます。
レンゲ畑で、じろはったんと子供達が鬼ごっこをしています。子供達はじろはったんが大好きです。じろはったんの周りは笑い声がたえません。
そんな折、とうとう大好きなしんやんに赤紙がきてしまいました。じろはったんは一緒に行くと言ってききません。でも、最後は泣きながらお寺の鐘つき堂の上からみおくりました。
戦争が激しくなり町の子供達が疎開してきました。じろはったんはおなかをすかしている子供達のめんどうを一生懸命めました。
やがて戦争も終わり子供達は町に帰っていきました。また、じろはったんは鐘つき堂の上から泣きながら見送ります。
時がたっても、しんやんはなかなか帰って来ません。しんやんは魚雷に当たって海で亡くなっていたのです。
あう人ごとに「しんやんはいつ帰ってくるの」と聞くじろはったん。困った村人は「しんやんは海で乙姫様と楽しくしているからもう帰って来ないんだよ」と言ってしまいました。
じろはったんは「じゃぁ、しんやんに手紙書く」と一生懸命字を書く練習をはじめます。
そして泰山木の葉っぱに「しんやん」と書いた手紙を縫い付け、香住の海に流しました。
これが【じろはったんの木の葉の舟】です。