宮城県石巻市で東日本大震災に遭った私は、全壊した家でたった1冊残った児童書「じろはったん」を
移り住んだ福島で作品の魅力を伝えています。

私が3.11の震災時まで、宮城県石巻市で営んでいた弁当店の被災直後の様子です。

震災後、一週間ほど経って水がひいたあとの、家に戻りました。家は津波にあいましたが、たった一冊無傷で残っていた児童書「じろはったん」を手に取ったその時「ぼくいたよ」と本から声がしました。私は「いたね」と返事しました。



この本との出会いは今から約18年前女川町でお総菜店を営んでいた時です。
仕事が一段落し町の図書館に借りていた本を返しにいった時、入口に古い本の「お持ち帰りコーナー」がありました。
覗いてみるとたった一冊、誰も持ち帰らなかった本がありました。
この本が「じろはったん」です。

木の葉の舟

じろはったんは、海で亡くなった親友しんやんのために、泰山木の葉に手紙を付けて海に流しました。

これが《木の葉の舟》です。


あの津波の中、ふんばって流されずに残ってくれたじろはったんの想いをひとりでも多くの人に届けたいと
私は各地の小学校などでこの[じろはったん]の{木の葉の舟}

にちなんだ、泰山木の葉にメッセージを書いてもらった《木の葉の舟》を、3月11日に海へ流しています。

今までは震災復興のための願いを書いてもらっていました。しかし、これからの子ども達は、震災を知らない世代になっていきます。
そのため、この木の葉の舟は、震災を伝承する意味をこめて、今後も続けていきたいと考えています。

福島県相馬市原釜海岸2020年3月11日

じろはったんの物語に出てくるお寺

兵庫県和田山町の林泉寺です。

じろはったんがしんやんを見おくる時登った鐘突堂です。
じろはったんが神戸から疎開してきた子ども達を見送った時腰掛けていた階段です。

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